乗るのが怖くて交通手段として敬遠されることもある飛行機。搭乗中、揺れることはありますが、
事故が起こる可能性は自動車よりも低く、実際はほぼないといってもいいでしょう。
安全に飛行してくれる便利な飛行機ではありますが、懸念されるリスク要因といえば・・・遅延、欠航です。
搭乗や使用機材の遅れによる数十分の遅延、天候不良による遅延は十分起こり得ます。また、台風などの強風、大雪などの
悪天候による欠航もあります。気象条件は搭乗の前に利用者でも予測可能ですが、予測が難しいのが使用機材の整備不良による遅延、欠航です。ここ では、機材の整備不良による遅延、欠航について体験談を紹介します。
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飛行機が欠航した場合の補償は?
飛行機の遅延自体はよく起きます。出発予定時刻より離陸が10~20分ぐらい遅れるのはむしろ当たり前かもしれません。
ただ、10~20分の遅れの場合、飛行速度を早めることで遅れを取り戻すことができるので、到着時間が遅れることは少ないです。
出発が30分以上遅れると、到着時刻もほぼ10~20分程度は遅れます。したがって、このくらいの遅れは予め見込んだうえで
その後のスケジュールを立てるのが一般的でしょう。もちろん、遅れによる補償などは一切ありません。
続いて、天候不良で1時間を超えるような大幅な遅延になった 場合です。この場合は、搭乗前に事前に「飛行機の搭乗が
遅れる可能性がある」「欠航の可能性がある」または「到着地が悪天候ならば、出発地に引き返す可能性がある」などのアナウンスがされます。欠航した場合は、後の便への振り替えが基本で、都合がつかないようであれば、払い戻しになります。
欠航により当日の飛行機に搭乗できず、翌日便になった場合でも基本的に補償はありません。天候リスクは誰の責任でもないからです。
飛行機が欠航した理由が機材トラブルの場合・体験談
一方、筆者が体験したのは機材の整備不良です。某空港の某大手航空会社で16時過ぎの羽田行き(B787)に搭乗予定でしたが、機内に乗り込んでから、機長から「万が一の事態が起きたときのバックアッ プ用の電源に不備が・・・」とのアナウンスが。
電源をリセットするために乗客は一度機外に出る必要があり、搭乗口で20分待たされました。
しばらくして17時10分ごろに「現在、状況を確認中です。次の案内は17時30分になります」。続いて17時30分過ぎに「最終の確認中で、次の案内は17時50分です。この時点で運航可能か欠航かをお知らせします」。そして、「○○○便にご搭乗予定だった皆さま・・・・」との非情のアナウンスが・・・。
搭乗口で1時間待たされた挙句の欠航。
自社便への振り替えをするため「搭乗手続き○番カウンターにお越しください」と流れた直後、乗客の多くはダッシュ。振り替えとして19時半と20時40分(最終便)が指定されましたが、みな19時半の飛行機に乗り換えようと急いだのです。小さな子連れだった筆者は当然ダッシュなんてできず、遅れてカウンターの列に並びましたが時既に遅し。19時半は満席になり、20時40分の便への振り替えを勧められました。
簡単に引き下がれないと思い、窓口の方と交渉。「2歳未満の子どもがいると優先搭乗をしてくれる一方で、欠航の場合は
弱者が不利になるようなルールって、おかしいのではないですか?」。窓口のスタッフも平謝りで「本来はお子様連れの方に
先にお声がけするべきでした」との返事。しかし、こちらもタダでは引き下がれません。
「小さい子供がいるから夕方には到着する飛行機を選んだのに、最終便で帰るなんて納得できません。(翌日は予定がな いので)可能であれば翌日便に振り替えたい。その場合、宿泊費用はどうなるんでしょう?」
すると、窓口のスタッフの方は奥に行き、上司と相談したもようで、出発空港近くのホテルを手配してもらいました。
(費用は航空会社負担)
欠航となった便に搭乗予定だった人たちには一律1000円の飲食券が配られていました。
19時半の飛行機に間に合った人、しぶしぶ、20時40分の飛行機に乗った人などさまざまでしたが、
待ち時間が伸びたことを考えると1000円では納得できなかったでしょう。もちろん、私たちもホテルを手配してもらったとはいえ、予定通りに搭乗できるのがベストでした。
機材の整備不良の場合は基本的に航空会社側の責任です。対応はケースバ イケースで個別の交渉次第となります。
飛行機が欠航した時の航空会社スタッフの対応について思うこと
筆者が子連れではありましたが、もし19時半の飛行機に空席があれば、1000円の飲食券を受け取ったうえで、そのまま搭乗していただろうと思います。機材が原因とはいえ、航空会社を一方的に責めるのも何だか違うと考えたからです。
実際、窓口で対応していたスタッフは何も悪くはなく、それでも意見を主張しなければならないこちらの 立場も複雑ではありました。
仮に欠航となった便が最終便だった場合は翌日の便を指定され、宿泊費は航空会社負担となっただろうと思います。しかし、最終便搭乗という選択肢が残された私たちの場合は微妙な状況ではありました。
航空 会社の対応としては本来なら、「どうしても当日に搭乗したい場合は、19時半または20時40分しかない。
しかし、明日でも問題ないという方は宿泊費を負担したうえで明日への振り替えをお願いしたい」とするのが乗客にとっては理想的です。ただ、そうなると翌日に振り替える人も多くなることが予想され、航空会社の負担も増えるので基本的には個別交渉となるのでしょう。
まとめ
今回は、子連れという理由で最終便での搭乗は厳しい点を主張しましたが、実際に子連れでない方でも
「最終便では目的地まで行けない」などの理由で翌日の飛行機に振り替えていた方は確かにいらっしゃいました。
機材トラブルが原因の場合は、航空会社も柔軟な対応をしてくれるようです。
どこまで対応してもらえるか粘り強く交渉するのが得策といえそうです。