岩手に到着した翌日、本日の予定は、お寺でお塔婆を受け取ること、そのあとお墓参り。お供えものをスーパーで買っていたら、
父が同じくらいの年代の女性とお話をしていて、聞くと同級生の方でした。
「地元ってなんかすごいね」(70代になろうとしている父なので、同級生が地元にいるってなんだかすごいと思ったのです。)
と話しながら父が檀家をしているお寺へ。
お寺は、割と大きくて、本堂と、そこに続く部屋は、畳がずらーっとならんで、しーんとして厳かな感じがします。
お寺の住職さんとその奥様はおそらく70代前後の方々で、ほがらかな人柄で漫画に描けそうなくらい
かわいい夫婦という感じです。毎回私たちをを暖かく迎えてくれ、お茶とお菓子を「あがんなさい」と出してくれ、
父には「よう来なさなった」と言い、私たちには「連れてきてもらってありがたいね」
(これも本当はなまった言い方なのですが、そのような言葉でした)と言ってくれます。
私は父の娘として、父と一緒に外出するとたいてい「お父さん、娘さんが付き合ってくれて
幸せものね」と父が言われるのを見て、私も喜ぶというパターンが多いのですが、
この住職さんだけは私たちが父に「連れてきてもらった」と表現します。
これがまた心地よくて、私たちは父に感謝しなければと改まった気持ちになるのです。
夫は2~3回目だったのですが「うちに泊まりなさいといわれるのが楽しみ」と言っていました。
本当に泊ったことはないのですが、あの広い畳の間に泊まることを想像するのが楽しいのだそうです。座禅もやってみたいと。
そして今回、お寺では、物心ついた上の子が来たのは初めて(前回は乳児だったので)で、出されたお菓子を遠慮なく手をつけ、
お茶をお代わりし、本堂を冒険し、畳の大広間を駆け回り、木魚をたたき、鈴を鳴らし、鐘まで鳴らしてきました。
住職さんも奥様も、お寺で大人の話の最中に飽きてきた上の子をあやすために、いろいろ「これやってみたら」と
私にも初めてである上記のことをさせてくれたのでした。心が広い・・・私は許可をもらっても、
あまりに「ぽくぽくぽくぽくチーンチーンチーン」と上の子が遠慮なくするので、内心ひやひやものでした。
おかげで、父と住職さんのお話は滞りなく済んだようですが・・・。
【夏の旅行の思い出 7へ続く】